購入申し込みから契約そして入居まで
この内容は、以前「Yahoo!不動産 お役立ち情報」に掲載されていたものです。現在と状況の異なる部分もありますが、不動産購入を考えるにあたり参考になる点が多いため、ここでご紹介しています。
 
 
◆入居までの手続きあれこれ
 マンションや建売住宅の購入には、申し込みから引き渡し・入居までにいくつもの重要な手続きがあります。

 購入希望物件が決まったら、まず最初に不動産買受申込書に不動産買受申込金を添えて申し込むことになりますが、住宅金融公庫融資付きだったら同時に登録申し込みも行います。

 申し込みを終えたら次は売買契約です。契約は宅地建物取引主任者から重要事項の説明を受け、その後に売買契約書に記名・押印します。購入代金は、契約時に手付金を、残金は引き渡し時までの一定の期間に中間金・最終代金を支払いますが、住宅ローンを利用する場合は金融機関や融資の種類によって融資実行時期が異なる場合があるので注意しましょう。

 引き渡しまでには、購入代金のほかに住宅ローンや登記関係などで費用がかかりますが、こうした諸経費用はあらかじめ概算額を支払い、終了時に精算します。

 建物が完成すると内覧会や必要な検査を行い、いよいよ引き渡しです。このときまでに購入代金や諸費用の精算は、すべて終了していなければなりません。

 入居する日が決まったら、引っ越し、電気・ガス・水道などの使用者登録、住民登記、郵便物などの手続きが必要です。
 
 
◆購入申込時に必要な申込証拠金は10万円
 購入したい物件が決まったら、最初に不動産買受申込書に氏名、現住所、勤務先、入居予定者などのほか、資金計画として自己資金、住宅ローン融資額などの必要事項を記入し、不動産買受申込証拠金を添えて申し込みます。用意するものは、源泉徴収票、納税証明書などの収入証明書、印鑑と申込証拠金10万円で、引き換えに預り証が発行されます。申込証拠金10万円は、売買契約を結ぶ時に支払う手付金の一部に繰り入れられ、仮に契約に至らなかったときは全額返済されます。

 不動産買受申込書とは、その物件を購入したいという意志を表すもので、複写により2通作成し、1通を売り主が、1通を購入者が控えとして保管することになっています。

 この段階で一番大切なことは、マイホームという一生に何度もない高額な買物をするのだから、その物件に関するよく分からない事や疑問点だけでなく、資金計画などについても十分に納得するまで担当者に説明を受けたり相談することです。

 申し込んでから原則として8日以内に売買契約を結ぶことになりますが、その期間を過ぎても契約できないときは申し込みは無効となり、申込証拠金は全額無利息で返却されます。
 
 
◆契約の前に必ず、宅建主任者が重要事項を説明
 売買契約を結ぶ前に必ず、宅地建物取引主任者が記名・押印し、その責任を明らかにした重要事項説明書に基づいて物件の詳細説明を受けなければなりません。宅地建物取引業法という法律で決められているからです。マンションの主な記載事項は次のようなものがあります。
1. 物件の表示
  マンションの名称、所在地、敷地の面積・権利、建物の階数、部屋番号、専有面積など。

2. 支払金等の額
  売買代金、消費税、手付金、管理費、修繕積立金、専用使用料など。

3. 住宅ローンの利用額

4. 登記簿に記載された事項

5. 法令に基づく制限
  用途地域や建ぺい率、容積率など。

6. 国土利用計画法の制限など

7. 私道負担の有無

8. 飲用水、電気、ガスの供給施設や排水施設の整備状況

9. 共用部分に関する規約

  エントランスホール、管理事務室、エレベーター、機械設備の説明。

10. 購入代金以外の費用
  印紙代、住宅ローン事務手数料、登記費用、固定資産税など諸費用の金銭授受の説明。

11. 契約を解除するときの条件
  契約の履行に着手するまでは、買い主は手付金の放棄、売り主は手付金の倍額返済で契約が解除できるなどの内容。

12. 損害賠償の予定または違約金に関する事項
  契約違反により契約を解除されたされたときの違約金などの説明。

13. 手付金等の保全措置

14. 住宅ローンの斡旋
  住宅ローン等の融資が実行できなくなったときの契約の解除などの説明。

15. 登記に関する事項
  マンション(区分建物)の表示登記、所有権保存登記、抵当権設定登記の手続きの方法や費用の負担など。

16. 敷地・建物の共有部分等における専用使用部分の表示
  玄関ドア、窓、バルコニー、専用庭等は共有部分だが、区分所有者が専用使用できるなど。

17. 維持・管理の形態管理委託先や管理の形態、管理費など。

 
 
◆内容を納得してから売買契約書に記名・押印
 売買の契約が成立したことを確認し、その内容を明確にするのが売買契約書で、原則として1通作成して購入者が保管します。専門用語が多く分かりにくい内容ですが、不明な事項は納得するまで説明を受け、十分に理解した上で売り主の印や宅地建物取引主任者の記名・押印を確認してから記名・押印しましょう。売買契約を結ぶときに必要なものは、不動産買受申込書、購入代金の20%以内の手付金、契約書の貼付消印する収入印紙、印鑑(実印)、申込証拠金の預り証などです。マンションの売買契約書に記載されている主な事項は次の通りです。

1. 物件の表示
  マンションの名称、所在地、敷地面積、室番号、専有面積など。

2. 売買代金とその支払い内容
  手付金、中間金、最終金の額と支払い時期。住宅ローン利用の場合は借入額や手続きなど。

3. 所有権の移転と引き渡しの時期

4. 所有権登記申請の時期

5. 公租公課などの負担区分
  固定資産税、都市計画税やガス・水道・電気料金の負担など。

6. 瑕疵担保責任
  引き渡し後にかくれた瑕疵が明らかになったときの責任と負担など。

7. 契約の解除と違約金
  契約の履行に着手するまでは、買い主は手付金の放棄、売り主は手付金の倍額返済で解除できるなど。
 
 
◆代金支払いと手付金等の保証制度
 購入代金は、原則として売買契約を締結する際に手付金として申込証拠金を含めて20%を、残金は引き渡しまでに中間金・最終代金を現金または金融機関振り出しの小切手で支払うことになっています。また、代金の一部を中間金として契約後の一定期間に銀行振り込みなどで支払うこともあります。最終代金の支払いは、建物価格に課せられる消費税分を含めて引き渡しまでに完了しなければなりません。ただ、住宅ローンを利用する場合は融資実行が最終代金となり、中間金も不用です。

 未完成物件では手付金等が売買代金の5%または1,000万円を超える場合、完成物件については売買代金の10%または1,000万円を超える場合は、保証機関が売り主との保証委託契約に基づいて保証します。この保証制度は、宅地建物取引業法で定められているもので、万一のときは売り主と連帯して手付金等を返済する義務を負うわけです。このため、手付金等を支払うと領収書の他に手付金等と同額の手付金等保証証書が発行されるので、引き渡しが終わるまで大切に保管しておきましょう。手付金等が上記の基準以下の場合は保証証書が発行されず、手付金等と中間金等の合計金額が基準を超えた段階で発行されます。
 
 
◆住宅ローンの申し込みは契約後
 住宅資金で最も一般的な住宅金融公庫融資には「住宅金融公庫融資付き」と「公庫融資対象」の2種類があります。

 分譲マンションや建売住宅で「住宅金融公庫融資付き」と表示してある物件は、あらかじめ住宅金融公庫の融資がセットされたもので、公庫融資を利用する人だけが購入できます。計画段階で売り主が住宅金融公庫に申請し、事業承認を受けてから着工するからです。希望者が複数の場合は抽選で決めます。

 これに対して「住宅金融公庫融資が利用できます」と表示してあるのは、先着順に購入できますが、買い主が自分自身で公庫融資を取り扱っている最寄りの金融機関に申し込んで融資を受けることになります。

 この他、公的ローンには年金住宅融資、財形住宅融資、自治体融資などが、都市銀行など民間金融機関の住宅ローンには、売り主が金融機関と融資条件や融資枠などを決めている提携ローンと買い主が自分自身で金融機関と交渉して決める住宅ローンがあります。

 こうした住宅ローンの実際の申し込みは、売買契約後ですが、手続きまでにそれほどの日数に余裕があるわけではないので、早目に必要書類の準備をしておきましょう。
 
 
◆買い替えでは、つなぎ融資の準備を
 買い替えで新しい住宅を購入するときは、それまで住んでいた住宅を売却した代金を新しい住宅の購入資金に充当するのが一般的です。ただ、売却が遅れると新しい購入が不可能になってしまうこともあるので注意しましょう。

 いわゆるマネーギャップを防ぐには、まず売りと買いのタイムラグをなくすことが大切ですが、とはいってもタイムラグを防ぐのが難しい場合もあります。こうしたときに利用するのが買い替えのためのローン、つまり「つなぎ融資」です。それまでの住宅が売却できるまで、新しい住宅の購入に必要な資金を融資する制度ですが、手付金やその他の必要経費として用いることができるので、早目に準備しておきましょう。

 融資金額は、売却しようとする住宅の担保価格以内で、融資期間は3ヶ月程度ですが、この期間に売却できなかったら期間を延長することもできます。金利は通常より多少高いのが普通です。
 
 
◆契約後に管理に関する承認書提出
 マンション管理とは、管理規約などの一定のルールに基づいて、敷地、建物、施設等を管理したり使用し、良好なコミュニティーを保ち育てることですが、その主体は区分所有者全員が自動的にメンバーになる管理組合です。ただ、管理業務は専門的なので、売買契約を結んだら、管理組合の構成や管理規約の作成、管理会社への業務委託などの一連の作業を、売り主に管理に関する承認書を提出して代行してもらうことになります。承認書は通常、小冊子の形態をとり「管理規約及び建物使用細則」「管理委託契約書」のほか、事務管理、機械管理、管理員業務などの内容も仕様書で記載されています。

 管理規約には、建物の区分所有に関する法律(マンション法)で定められている項目から、マンション毎に任意で定められた項目まで、入居者全員の共有財産の管理と共同生活のルールなど基本的なことがらが定められており、まさにマンションの憲法のようなものです。こうした内容は、売り主が国土交通省の指導でつくられた中高層共同住宅標準管理規約に基づいて作成したものを承認するのが、通常の流れとなっています。
 
 
◆内覧会そして待望の引き渡し
 建物が完成すると、自分の目で検査・確認する内覧会が開かれます。当日は、販売担当者以外に建築担当者、建築業者、設備業者、管理会社なども出席するので必ず参加し、間取り、内装、建具、設備、水回りなどをチェックし、疑問な個所、分からないことはその場で確認しましょう。手直しが必要な個所が発見されたら施工会社が補修工事を行い、手直し工事が完了次第、完了確認日を設定し、再度、現地で検査内容の是正・確認することになります。

 引き渡しの時期は、購入代金と諸費用のすべての支払いが終了したとき、住宅ローンを利用した人は融資が決定し、手続きがすべて完了したときで、「カギの引き渡し」により行われます。次の作業は、第三者に対して自分の所有物であるという権利を主張するための所有権保存登記です。住宅ローンを利用するときは、融資実行が抵当権設定登記後の登記簿謄本の提出後になるので、抵当権の設定登記が必要です。こうした作業は、専門の司法書士や土地家屋調査士を紹介してくれますから、担当者に相談しましょう。必要な費用は、あらかじめ概算で支払い、後日精算します。
 
 
◆引っ越してからもこんなにある諸手続き
 入居日が決まったら、引っ越し、電気・ガス・水道の使用者登録、住民登録、郵便物などの手続きを行います。

 引っ越し業者への依頼や荷づくりは早目に済ませましょう。また、マンションの場合は、引っ越しの10日前くらいまでに管理会社に連絡し、当日も管理人に入居を届け出ます。

 それまで住んでいた住まいの電気・ガス・水道の廃止連絡や新居での使用者登録と手続きなども1週間くらい前に連絡しましょう。引っ越し当日は電気のスイッチと水道元栓の確認、ガスの開栓の立ち会いや料金の精算も忘れないように。電話の新設や移転は直接、電話局に申し込みます。

 他の市区町村から転入するときは、旧住所で住民転出届を済ませ、転入後14日以内に転入届を出しますが、同一市区町村内での転入は旧住所地で手続きができます。印鑑登録は、運転免許証とかパスポートなど身分を確認できるものか、新居所在地で印鑑登録済の人の保証書を持参して申請すれば、その日に交付されます。

 郵便物は、旧住所地の管轄郵便局に転出届を出せば1年間、新居に転送されますが、転居あいさつは早目に行いたいものです。その他、子供の転校届け、公共料金の自動引き落とし手続きなども1週間前には済ませましょう。
 

敦賀の不動産情報サイト www.daieitochi.com へ